ゴールボールは、視覚障害者を対象として考案された球技です
ゴールボールは、第2次世界大戦で眼を負傷した傷痍軍人たちのリハビリテーションプログラムとしてヨーロッパで考案された球技です。
ゴールボールは1976年のカナダトロント大会から正式種目として採用され、現在では、視覚障害者を対象とした代表的な球技として、世界中で楽しまれています。
ゴールボールとは
どんなスポーツ?
/ ゴールボールとは…
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ゴールボールはバレーボールと同じ広さのコートを使用し、両エンドには幅9m高さ1.3mのサッカーのようなゴールがあります。また、コートのラインはラインテープの下にタコ紐を通し凹凸をつけているため触って分かるようになっています。
ゲーム方法は1チーム3人のプレーヤーがアイシェードという目隠しをして、それぞれ自陣のゴールの前に立ち、鈴の入ったボールをボウリングのように転がしてゴールを奪い合います。
相手から投げられたボールを身体全身を使ってコートに横跳びをしてゴールを守り、停めたボールを相手ゴールに投げ返すことを繰り返し行ないます。
プレーヤーは通常、ライトウイング、センター、レフトウイングに分かれ、お互いのポジションを確認しながら3人の身体全身すべてを使い、ボールのコースをふさいでいきます。
試合時間は、12分ハーフ(ハーフタイム3分)で行います。
試合中に選手同士は会話をしたり位置を教え合ったりしても構いませんが、競技の特性上、インプレイ中はベンチや観客からのアドバイス・応援はできません。
①コート:縦18m×横9m
②ゴール:幅9m 高さ1.3m
③ボール:重さ1.25㎏、円周76㎝。中に鈴が入っており、ボールが動くと音が鳴るようになっています。
④アイシェード:スキーのゴーグルタイプ。真っ黒なレンズになっており、着用すると完全に見えない状態になります。また目を保護します。
1982年、デンマークのスポーツコンサルタントが来日し日本で初めてゴールボールが紹介されました。その時には全国的な普及には至りませんでしたが、1992年にゴールボール競技の本格的な競技規則の翻訳が行われたことにより、全国的にゴールボール競技の紹介がなされました。
1994年には中国で行われたフェスピック北京大会に参加し、日本初めての国際大会参加を果たしました。
その後、パラリンピック出場を目標として、育成・強化が行われ、2004年のアテネ・パラリンピック大会と2008年北京パラリンピック、2012年ロンドン・パラリンピック大会に女子が3大会連続出場をしています。2004年のアテネ大会では、初出場ながら銅メダルを、2012年のロンドン大会では、念願の金メダルを獲得しました。
男子チームも2014年6月リオ・パラリンピックの予選である世界選手権に初参加を果たし、男女共に日本のゴールボールチームは世界でも存在感を高めています。
日本国内では平成5年に第1回の日本ゴールボール選手権大会が東京で開催されて以降毎年、持ち回りで行われています。また、日本選手権大会の予選会を兼ねた日本選手権大会1次予選大会、最終予選大会も開催しており、障害の有無を問わず、毎年十数チームが日本一を目指して大会に参加しています。また、審判やオフィシャルスタッフの育成のため、レフェリークリニックやオフィシャルクリニックも定期的に開催しています。
/ 日本のゴールボールの歩み
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< ゴールボールのルール >
ゴールボールのルールは、個人でとられるペナルティー(パーソナルペナルティー)とチームでとられるペナルティー(チームペナルティー)があります。
《 コート図 》
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/ ゴールボールのルール
パーソナルペナルティー(個人で犯してしまうペナルティーです)
ペナルティーをとられた選手が1人残り、相手からのスローを受けます。
守る時は、チームエリア(オリエンテーションエリアとランディングエリア)から出てはいけないというルールがあり、
チームエリアより前で相手からのボールを取ってしまった時。
投球する時は、チームエリアに必ずワンバンドをさせなければならなく、ワンバウンドめがニュートラルエリア内でした場合。
投球中または投球後に、守備側チームのボールの追跡を妨げるような過度のノイズを発した場合。
投球されたボールは、チームエリアにワンバンドされた後、
ニュートラルエリアにも、必ずバウンドさせなければなりません。
ニュートラルエリアにバウンドしなかった場合は、ロングボールとなります。
試合中はアイシェードを触ってはいけません。
アイシェードに触った時にとられます。
試合中アイシェードを触る時はレフェリーの許可をもらってからでないと触れません。
チームペナルティー(チームで犯してしまうペナルティーです)
ペナルティースローを行うチーム/コーチは、守備選手をコート上の選手の中から選びます。
最初にボールに触れた時点から、ボールがセンターラインを越えるまでの時間は10秒です。その間のパスは自由ですが、10秒を越えた時点でペナルティーになります。
タイムアウト、サブスティテューション(選手交代時)、ハーフタイム、オフィシャルタイムアウト以外の時にはベンチから指示をしてはいけません。もしベンチから声をかけた場合はペナルティーになります。